外部からの攻撃や不正アクセスを防ぐため入り口に強力な『門番』を
統合脅威管理ソリューション(UTM) のご案内
組織がネットワークセキュリティを強化するために利用できるツールの1つがUTM(Unified Threat Management)です。UTMは統合セキュリティシステムであり、複数のセキュリティ機能を1つの装置にまとめたものです。本稿では、UTMの仕組みと効果的な活用方法について解説します。
UTMの主要なセキュリティ
UTMは、ネットワーク上で発生するさまざまな脅威や攻撃に対して包括的なセキュリティ対策を
提供することを目的としています。UTMには通常、次のような主要なセキュリティ機能が含まれています。
1.ファイアウォール: ネットワーク上の不正アクセスをブロックするための制御機能です。外部からの不正なネットワークトラフィックを防ぎ、内部ネットワークを保護します。
2.インターネットゲートウェイ: インターネットと内部ネットワークの間に設置され、インターネット上の脅威や攻撃から内部ネットワークを守ります。不正なWebサイトやマルウェアへのアクセスをブロックするなど、インターネットの利用制限も可能です。
3.アンチウイルス/マルウェア対策: ネットワーク内でのウイルスやマルウェアの検知および駆除を行います。メールやWebトラフィックのスキャンを行い、感染を防ぐための保護策を提供します。
4.スパムフィルタリング: 不要なメールや迷惑メールを検知し、ブロックします。スパムメールの削減により、メールサーバーの負荷を軽減し、ユーザーの生産性を向上させます。
UTMはこれらのセキュリティ機能を1つの装置に統合しており、管理や運用が簡素化されます。さらに、UTMはセキュリティポリシーの一元管理やセキュリティイベントの統合監視など、効率的なネットワークセキュリティの実現に貢献します。
UTMの効果的な活用方法
UTMの効果的な活用方法としては、以下のポイントが挙げられます。
1.ネットワーク全体の設計と統合: UTMを導入する際には、ネットワーク全体の設計と統合を考慮することが重要です。ネットワーク上のすべてのアクセスポイントにUTMを配置し、包括的なセキュリティを実現します。また、UTMを他のセキュリティシステムやログ管理ツールと統合し、継続的な監視と迅速な対応を可能にします。
2.カスタマイズされたポリシーの適用: UTMは柔軟なセキュリティポリシーの適用が可能です。組織のニーズやリスクに合わせて、ファイアウォールルール、ウイルススキャンの設定、アクセス制御などをカスタマイズします。重要なデータやアプリケーションにはより強固なセキュリティポリシーを適用し、ネットワーク全体のセキュリティを最適化します。
3.定期的なアップデートとパッチ適用: UTMは定期的なアップデートとパッチ適用が必要です。セキュリティベンダーから提供される最新の定義ファイルや署名を適用し、新たな脅威に対して迅速に対応します。また、UTM自体のファームウェアやソフトウェアも最新の状態に保つことが重要です。
結論として、UTMは統合セキュリティシステムとして組織のネットワークセキュリティを効果的に強化するためのツールです。多層的なセキュリティ機能を1つの装置に統合し、簡素な管理と高度な保護を実現します。UTMを適切に導入し、ネットワーク上の脅威から組織を守るためには、ネットワーク全体の設計と統合、カスタマイズされたポリシーの適用、定期的なアップデートとパッチ適用が欠かせません。
組織はUTMの導入を検討する際に、自身のセキュリティニーズやリスクを評価し、ネットワークセキュリティを強化するために最適なUTMソリューションを選択することが重要です。
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